LIBOR危機 2019 3 31

書名 誰も知らない金融危機 LIBOR消滅
著者 太田 康夫  日本経済新聞社出版社

 もし、「LIBOR危機」が発生するならば、
確実に「リーマン・ショック」を上回るかもしれません。
「LIBOR」とは、「ロンドン銀行間金利」のことです。
 これは、英国の「EU離脱問題」よりも、
はるかに大きな問題でしょう。
 だからこそ、各国の中央銀行は、
時期尚早と言われながらも、
将来の利下げ手段を確保するために、
利上げを急いだのかもしれません。
 もし、「LIBOR危機」が発生するならば、
国際金融の「契約書」が打撃を受け、
国債を含む債券も大きなダメージを受けるでしょう。
さらにリスク管理も難を逃れることはできません。
 もしかすると、「Gold」や「暗号通貨」は、
難を逃れるかもしれません。
 世界は、深刻な経済危機にある
ベネズエラと似たような状況になるかもしれません。
 「LIBOR危機」でやっかいなことは、
「テクニカル・デフォルト」が避けられないことです。
 このような「テクニカル・デフォルト」の連鎖が、
国際金融に致命的な打撃を与えるでしょう。
 すでに、アメリカでは、
このような危機に対する「消防訓練」が行われたでしょう。
 各国は、「LIBOR」という金融業界の「世界共通語」が失われる時、
独自の指標(言語)を作るのかもしれません。
 しかし、このような昔話を聞いたことがあります。
太古の昔は、人類は、「世界共通語」を持っていたが、
神の怒りを買って、各民族ごとに言語を持つことになった。
そして、世界は、不便になった。
 著者によると、2000年代に、LIBORに「腐臭」が漂い始める。
FRB議長のグリーンスパンや財務長官のルービンなどが主導した、
「金融の規制緩和」は、折からの低金利とあいまって、
金融の膨張をもたらし、銀行界の規律が弛緩する。
 公共財であるはずの金利指標を、
私欲のために不正操作するトレーダーが暗躍し始めたのだ。
(引用、以上)
 私は、この文章を書きながら、ふと思い出したことがあります。
聖書(ヨハネの黙示録 18)には、こうあります。
「不幸だ、不幸だ、大いなる都、
海に船を持つ者が皆、
この都で、高価な物を取り引きし、
豊かになったのに、
ひとときの間に荒れ果ててしまうとは。」















































































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